カンケリデリセット〜第三話〜

「おやおや
恋人と喧嘩でもしたの?」

打って変わって
意地悪な声色で
妖精が問います。

「そうねぇ、
‘幸せについて’考えていたの」

「幸せかぁ
それなら僕は幸せだよ。
だけど
理由なんてつまらないこと
考えたことないな」

妖精は小石を蹴るように
退屈そうに呟きました。

「そんなことよりもさ
僕は物語が聞きたいな。
例えば‘恋のお話’とかさ。」

妖精は
小皿にひょいっと飛び乗ると
ワクワクした顔で
女性を見つめました。

「んー、物語ね。
あぁ、それなら
‘とっておき’なのがあるわ。」

そう言うと女性は
想い出を捲るかのように
ある少女の物語を
話し始めたのでした。